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どんぐり倶楽部の糸山先生の雑記帳

絶対学力を育てる[どんぐり倶楽部]の糸山先生が書いている日々の雑感

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2015年03月02日
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<in London>

academic scholarship

先日academic scholarshipの試験(奨学生認定試験)がありました。学校から選抜された生徒に受験資格が与えられます。選抜科目は、数学、英語、科学、フランス語、ラテン語の5科目で、子供は5科目の受験資格を得ました。筆記試験を通過できると面接試験があり、その成績で結果が出ます。結果は来月分かる予定です。

数学の筆記試験は簡単だったとのこと。一番難しい問題が、以下の問題でした。

・コップにオレンジジュースとレモンジュースが4:1の割合でよく混ぜ合わさった状態で入っています。いま、コップの中のジュースを4分の1取り除いて、その後、同じ量のオレンジジュースをコップに入れました。オレンジジュースとレモンジュースの割合を求めなさい。

子供はすぐに頭の中で絵をイメージし、

・オレンジジュース:レモンジュース=4:1

・16:4

・12:3

・17:3

と秒殺したそうです。4MXか5MXくらいの問題だね、で終わりでした。

5科目すべて面接試験に進みましたが、数学以外は全くつまらなかったので適当に話したとのことでいまひとつだったとのこと。面接試験は先生と生徒1:1でその場でいくつか問題を聞かれるという形式。

数学は3題あったそうです。2問はとても簡単な問題。残る1問は複数の図形があり周囲の長さが一番大きいものはどれか、というような問題。

その問題は直角二等辺三角形の辺の比が1:√2になることを知っているかを問う問題。子供は、問題の図形が直角二等辺三角形をいくつか組み合わせてある図形だったので、面積を利用して辺の比が1:√2になることを証明しながら解答しました。そのことがとても高く評価され、こんなやり方をした生徒は一人もいない、と随分とほめられました。

最後に校長との面談がありその面談はものすごく楽しかったそうです。

校長は、フランスでの襲撃事件を題材に、「どう思うか」、「正義とは」、「格差とは」など意見を聞いてきたそうです。子供は普段からその手のことを考えることが大好きなので会話は大変盛り上がったそうです。

Head Masterとの面談

前回の記事「academic scholarship」でのHead Masterとの面談内容。30分以上も大議論で盛り上がったそうです。ここで書けるのはほんの一部だと思います、なにしろ議論の内容の奥が深すぎてとてもすべて網羅できません。

  • Head Master(以下HM)「ニュースとか見る?Metroとか。」(Metro:地下鉄の駅とかに置いてある無料情報誌)
  • 子供「見ますよ。でもMetroとかはPrimaryの時に良く見てましたが、芸能関係が多くてつまらないので今は見ていません。今はBBCのサイトを良く見ています。」
  • HM「ほう、それはおもしろいね。君はフランスで起きた襲撃事件を知っているかい?」
  • 子供「知っています」
  • HM「そのことについてどう思う?」
    • 子供:まず第一になぜそのような事が起きたのか考えることが大切だと思う。今、自分達の得ている情報のほとんどはフランス側からの情報で、しかもメディアもたぶんコントロールされていると思う。「アイシス」側からの主張も見なければfairに判断できない。
  • HM「Justiceについてどう考える?」
    • 子供:これも今世界中を覆っている情報には偏りがあると思う。フランス側から見ればフランスが正義だが、「アイシス」側から見れば全く逆になるということもあると思う。なぜならISIS側も空爆で多くの人々が殺害されているのだから。
  • HM「Offendというのはどこまで許容されると考える?」
    • 子供:まずOffendが許されるかという質問に対して自分の答えはYESだ。自分の着眼点はOffendが無ければ世界は進歩しない、変わらないという点。Offendはある意味で既存のRuleを破るということ。必ずしも異なる宗教や国籍の人に対する差別的な観念を言うのではないと考える。つまり、今回、ムハンマドについての風刺が問題となったが、そもそも風刺する前にムハンマドを具現化すること自体がムスリンにとって屈辱的なこと。しかし、その観点を承知の上で世界に何か情報を発信したかったという意図がフランスの出版社にはあった。Offend的な要素が多分にあるにもかかわらず世界に情報を発信するという価値の方がそれを上回る、つまり、これは世界に変化をもたらす、進歩させるという観点から必ずしも否定されるものではない。

注)Offend:異なる価値観を持っている人に対して強制的な態度を示したりすること。辞書で出てくるような意味より幅広い意味で使われている気がします。

このような密度の濃い会話が30分以上続いたといいます。ここでは書いていませんが、HMの考えも子供に相当たくさん話してくれました。また「Offend」の質問で子供が「YES」と即答したときにHMは少し驚いていたといいます。HMは「ダメに決まっている」という一般的な答えを予想していたのだと思います。子供は決して「Offend」を肯定しているわけではありません。既存の価値観や常識にとらわれたくない、という非常に強い意思を持っているがゆえの子供らしい発想だと思っています。

この記事はまたアップデートしていきたいと思います。

ここで言いたいことはこのような話を13歳の子供がしているということです。ただし、ただの子供ではありません、ホモサピエンスの進化形態にあった育ち方をした人間です。

 

つまり、どんぐり理論に基づいて自然に育った「普通」の人間です。